ガイド

業務委託契約書は、何を決めれば足りますか

「何を、いつまでに、いくらで依頼し、何をもって完了とするか」を明確にすることです。まず請負・準委任のどちらに近い取引かを整理し、業務範囲、報酬、成果物の扱いを具体化します。

このガイドは、請負と準委任の分け方、条項ごとに書くこと、ひな形を自社の業務に合わせる手順を順に整理します。

公開 2026年10月9日 最終更新 2026年10月9日 Nomaris編集部

類型

請負と準委任は、何で分けますか

約束する内容で分けます。請負は仕事の完成を約束する契約、準委任は業務を適切な注意をもって行う契約です。例えば、仕様を決めたWebサイト制作は請負、継続的な運用支援は準委任が候補になります。ただし、契約名だけでは決まらず、実際の合意内容によります。

準委任でも報告書などの成果物を定めたり、成果に対して報酬を支払ったりできます。「成果物があるから請負」と機械的に分類しないことが大切です。

条項

業務範囲・報酬・完了条件は、セットで書く

「マーケティング業務一式」だけでは、追加依頼の範囲が曖昧になります。次のように分けると認識を合わせやすくなります。

業務範囲
「月4本の記事執筆。画像制作・広告運用は対象外」のように、含む作業と含まない作業の両方を書きます。
報酬
月額か成果ごとか、消費税の扱い、経費の負担、支払日を決めます。
完了・確認
納品形式、確認期間、修正の対象と回数を決めます。不具合の修正と、発注者の希望による変更は区別します。
追加作業
内容・追加料金・納期を、作業開始前に合意します。記載例は「当初の業務範囲を超える作業については、着手前に内容、追加報酬及び納期を電磁的方法等で合意する」です。

権利と終了

知的財産・再委託・終了時の扱いは、どう確認しますか

成果物の権利を移転するのか、必要な範囲の利用を認めるのかを決め、既存素材やノウハウは分けて扱います。再委託の承認、秘密情報の管理、途中終了時の報酬精算も確認します。

相手が個人でも、働き方の実態によっては労働者性が問題になります。また、フリーランス法や、2026年1月施行の取適法(旧・下請法)の対象取引では、支払条件などに別途規制があります。業務委託すべてに同じ規制がかかるわけではありません。

よくある質問

請負と準委任は、契約書の名前で決まりますか

決まりません。仕事の完成を約束しているか、業務の遂行を約束しているかという実際の合意内容で判断します。準委任でも成果物や成果報酬を定められるので、名前よりも条項の中身をそろえます

業務委託契約にはフリーランス法が適用されますか

相手が従業員を使用しない個人や一人法人などで、要件を満たす業務委託なら対象です。発注者の体制によって条件明示や支払期日の義務が変わるので、相手と自社の体制を先に確認します

追加の作業を頼まれたら、どう扱えばよいですか

当初の業務範囲を超える作業は、着手前に内容・追加報酬・納期を合意します。不具合の修正と、発注者の希望による変更を分けておくと、どちらに当たるかで揉めにくくなります

業務の中身を伝えれば、 ひな形は合わせられます

依頼する作業、成果物、報酬、期間を伝えると、Nomarisがひな形を自社の取引に合わせます。作成した書面は、社内と相手方で確認してから締結へ進められます。

本稿は日本法に関する一般的な情報です。法令の適用や条項の有効性は、取引の実態・当事者・契約内容によって異なります。記載例は検討用の一例であり、実際の契約条件に合わせた調整が必要です。

AIによる分析は法務業務を補助するものであり、最終的な法的判断ではありません