ガイド

雇用契約書と労働条件通知書は、何が違いますか

雇用契約書は労使の合意を記録する書類、労働条件通知書は使用者が労働条件を明示するための書類です。必要な事項と交付方法を満たせば、両者を兼ねた書式も使えます。

このガイドは、合意と明示を分けて考えるところから、2024年・2026年の明示事項の変更、賃金・勤務時間の書き方、本人への渡し方までを整理します。

公開 2026年10月9日 最終更新 2026年10月9日 Nomaris編集部

合意と明示

雇用契約の合意と労働条件の明示は、どう分けますか

雇用契約は一般に、書面がなくても合意により成立し得ます。一方、使用者には労働条件の明示義務があり、賃金や労働時間など一定の事項は原則として書面で交付する必要があります。「口頭で説明した」「署名をもらった」だけで、明示義務を満たしたとは限りません。

改正

2024年・2026年の明示事項の変更を反映する

古いひな形を使う場合は、少なくとも次の事項を確認します。

全労働者・締結と更新時
就業場所と業務の「変更の範囲」を明示します。勤務地は「雇入れ直後:東京本社/変更の範囲:変更なし」など、実際の配置方針に沿って書きます。異動を予定するなら、その範囲を具体化します。
有期契約の締結・更新時
更新上限の有無と内容を明示します。更新上限を後から設けたり短縮したりする場合には、理由の事前説明も必要です。
無期転換権が生じる更新時
無期転換の申込機会と、転換後の労働条件を明示します。
パート・有期雇用
昇給・賞与・退職手当の有無、相談窓口なども明示します。さらに2026年10月1日から、雇入れ時に「待遇の相違の内容・理由等について説明を求められる旨」の明示が追加されています。

記載と交付

賃金・勤務時間と、本人に渡す方法は何を確認しますか

基本給、手当、締日・支払日、始業・終業、休憩、休日、退職事項などを記載します。固定残業代を設ける場合は、通常の賃金部分と区別し、対象時間・金額・超過分の追加支給を明確にします。就業規則や求人票との食い違いも確認します。

電子メール等による明示は、労働者が希望し、書面に出力できることなどが条件です。電子署名を使う場合も、この交付要件を別途確認します。

よくある質問

労働条件通知書と雇用契約書は両方必要ですか

明示義務を満たす事項と交付方法がそろっていれば、両者を兼ねた1通でも使えます。合意の記録として本人の署名や同意を残すなら、兼ねた書式が扱いやすくなります

労働条件はメールで送ってもよいですか

労働者が希望し、書面に出力できることなどの条件を満たせば、電子メール等による明示ができます。条件を満たさない送り方は、明示したことにならないおそれがあります

固定残業代を入れるときの注意点は

通常の賃金部分と区別し、対象となる時間数・金額・超過分を追加で支払うことを書きます。就業規則や求人票の記載と食い違っていないかも確認します

採用条件を伝えれば、 必要な書類がそろいます

雇用形態、契約期間、勤務条件、賃金を伝えると、Nomarisが雇用契約書と労働条件通知書を条件に合わせます。本人への説明と交付、合意の記録まで、この流れで進められます。

本稿は日本法に関する一般的な情報です。法令の適用や条項の有効性は、取引の実態・当事者・契約内容によって異なります。記載例は検討用の一例であり、実際の契約条件に合わせた調整が必要です。

AIによる分析は法務業務を補助するものであり、最終的な法的判断ではありません