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法務部がない会社は契約書をどうチェックすればよいですか
法務部がない会社でも、社内チェックリスト、弁護士への依頼、契約審査AI、法務の外部委託という4つの方法で契約書を確認できます。契約の重要度や難しさに応じて方法を選び、最終的な判断と承認は社内で行うのが基本です。
この記事では、4つの方法の向き不向きと事前準備を整理します。そのうえで、AIの利用に関する法的な考え方と、契約の重さに応じた使い分けを紹介します。
公開 2026年10月24日 最終更新 2026年10月24日 Nomaris編集部
方法
契約書をチェックする4つの方法
- 社内チェックリスト
- 定型的な契約に向きます。法的な解釈には限界があります。社内ひな形、取引条件、確認項目を用意して始めます。
- 弁護士への依頼
- 重要な契約や難しい条項の確認に向きます。費用と日程の調整が必要です。契約書、取引背景、相談したい論点を用意します。
- 契約審査AI
- 契約書の一次確認や修正案の検討に向きます。指摘の正確性や個別事情の判断には限界があります。自社の審査基準と情報管理条件を確認します。
- 法務BPO・外部法務部
- 継続的な契約審査や契約管理に向きます。委託できる業務には範囲があります。契約件数、業務手順、社内の承認者を整理して導入します。
社内確認
社内だけで契約書をチェックできますか
社内でも、チェックリストを使って契約書の基本事項を確認できます。取引先、業務内容、金額、支払条件、契約期間、更新、解除、損害賠償、秘密保持などを順番に見ます。過去に使用した契約書や社内ひな形と比べる方法もあります。
この方法は、内容が定型的で、過去にも同じ条件で締結した契約に向いています。一方、法律の解釈が難しい条項や、取引の特殊な事情に伴うリスクは見落とす可能性があります。
始める前に、契約書の最新版、取引条件をまとめた資料、社内ひな形、確認項目の一覧を用意します。担当者が判断できない項目は、社内の決裁者に確認するか、外部の専門家への相談を検討します。
外部専門家
弁護士にはスポットと顧問のどちらで依頼しますか
契約書の確認が少ない会社ではスポット依頼、継続的に法務相談が生じる会社では顧問契約が選択肢になります。弁護士には、契約上のリスク、修正案、法的な論点について専門的な検討を依頼できます。
スポット依頼は、重要な取引や初めて扱う契約の確認に向いています。顧問契約は、継続的な相談や会社の事業内容を踏まえた助言が必要な場合に向いています。ただし、依頼範囲や回答までの日数は契約条件によって異なります。
依頼前には、契約書、取引の目的、自社の立場、譲れない条件、回答希望日を整理します。修正案だけが必要なのか、条項の意味や交渉方針まで相談したいのかも明確にすると、依頼範囲を決めやすくなります。
AI活用
AIで契約書をチェックしても問題ありませんか
AIによる契約書チェックは、条項の抜け漏れや注意点を見つける手段になります。ただし、AIの指摘が常に正しいとは限らず、契約を締結するかどうかの判断をAIだけに任せることは避けるのが一般的です。
AIによる契約審査サービスと弁護士法72条の関係について、法務省は2023年8月と2026年8月に考え方を公表しています。サービスの提供内容や対象案件などに応じて検討されるもので、AIを使うことだけで一律に適法・違法が決まるわけではありません。
始める前に、自社の契約書ひな形、重視する条項、修正を求める基準を整理します。あわせて、入力した契約書の保存、学習への利用、閲覧権限など、サービスの情報管理条件を確認します。
外部委託
法務BPOや外部法務部には何を任せられますか
法務BPOや外部法務部は、契約書の受付、確認作業の支援、修正案の整理、契約台帳の更新などを継続的に委託する方法です。契約書の確認だけでなく、社内の法務業務を回す仕組みづくりにも利用されます。
契約件数が増え、管理部門だけでは対応が難しくなった会社に向いています。ただし、委託先によって対応範囲は異なります。法律事務の取扱いには弁護士法上の制約があるため、専門的な法律判断をどのように扱うかも確認が必要です。
導入前には、月ごとの契約件数、契約の種類、現在の承認手順、担当者、困っている業務を整理します。外部へ委託する範囲と、社内で判断・承認する範囲を明確にしておくことが重要です。
使い分け
契約の重要度に応じてどう使い分けますか
契約書のチェック方法は、金額だけでなく、事業への影響、契約条件の特殊性、問題が起きた場合の損失を基準に分けると運用しやすくなります。軽い契約は社内確認やAIを活用し、重要な契約は弁護士による確認も検討します。
例えば、標準的な秘密保持契約は社内チェックリストやAIで一次確認し、通常の業務委託契約はAIの指摘を担当者が検討する運用が考えられます。長期の独占契約や重要な知的財産を扱う契約では、専門家への相談を検討するのが一般的です。
最初からすべてを外注する必要はありません。社内で判断できる範囲を決め、判断が難しい契約を外部に回す仕組みを作ることが、少人数の管理部門では現実的です。
よくある質問
法務部がなくても契約書を自社で確認できますか
自社の契約書を社内で確認することはできます。チェックリストを使い、取引条件や主要な条項に漏れがないか確認する方法が一般的です。ただし、法律の解釈が難しい内容や重要な取引については、弁護士への相談を検討するとよいでしょう。
リーガルチェックを外注するなら何を用意しますか
契約書の最新版、取引の目的、自社の立場、重要な条件、回答希望日を用意します。特に、どの条項を修正したいか、どこまで相手に譲歩できるかを整理しておくと、確認を進めやすくなります。
AIの契約書レビューだけで締結を決めてもよいですか
AIは一次確認に役立ちますが、指摘に誤りや見落としが含まれる可能性があります。契約の目的や事業上の事情を踏まえ、担当者や決裁者が最終判断を行う運用が適切です。法的な判断が難しい場合は、弁護士への相談も検討します。
手元の契約書で試せます
Nomaris(ノマリス)は、株式会社Laplas(ラプラス)が運営する、AIエージェントによる企業向け外部法務部サービスです。契約書のレビュー・作成、日常の法務相談、契約管理をWeb・Slack・メールから依頼できます。契約書レビューでは、AIが会社ごとの基準(プレイブック)を参照し、気になる条項、修正案、相手に返す文面を用意します。修正案はWordの変更履歴で返し、最終的な判断と承認は利用する会社が行います。
本稿は日本法に関する一般的な情報です。法令の適用や条項の有効性は、取引の実態・当事者・契約内容によって異なります。記載例は検討用の一例であり、実際の契約条件に合わせた調整が必要です。
AIによる分析は法務業務を補助するものであり、最終的な法的判断ではありません